Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

大慈救世の聖徳皇

父の如くに在します

大悲救世の観世音

母のごとくに在します

……自作の讃歌をうとうていながら、善信の頬に白い涙のすじが止めどなく流れていた。随喜の甘い涙である。その歓涙に瞼は霞んで、御霊廟の龕は、虹のような光をぽっと滲ませ、あたりには、馥郁と、蓮華が舞う心地がし、その寂光万華の燦やきの裡に、微笑したもう太子三尊のおん姿が見え、亡母の吉光御前や、妻の玉日も、その辺りに在るがような心地がして、ありがたさに、われをも忘れて声をあげて、

和国教主の聖徳皇

広大恩徳謝しがたし

一心に帰命したてまつり

奉讃不退ならしめよ!

――刻、刻、刻、一瞬の間を刻んで、彼のうしろには、鋭い刃が近づいていたのである。深沈と、夜は更け、灯は白く、どこかで遠く、飢えた野犬の声がきこえる。

法敵篇

氷柱の下

一

冴え返った春先の夜である。月明りは雪のように白かった、樹々の細い枝は水晶を思わせる。

「オオ寒……」心蓮は、立ちすくんだ。

八寒の底から吹いてくるような風が、裾を払って、河内街道の彼方へひゅうと翔けてゆく。

昼間は、もう草萌えの温む土、温む水に、春の肌心地を感じるので、油断して、薄着のまま出てきたが、夜になると、急に棘のある空気が、風邪心地の肌を寒気立てる。