Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
「何をさらすっ――」どさっと、草むらへ抛り捨てた。草むらには、狭い野川が這っていたとみえて、七郎が腰を打った下から、泥水が刎ねあがった。
「や、や。あの若党めが、七郎を投げつけたぞよっ。七郎の仇じゃ、おいかけて、ぶちのめせ」
鞭を打たせて走ってくる輦の上から寿童がわめいた。介は、それを眺めて、
「和子様、はよう、介の背なかに、おすがりあそばせ。……相手が悪い。逃げましょう」
平家の御家人と見て、彼は、無事な策をとった。
と――もう小石の礫が、そちらへ、飛んできた。輦をとび下りた寿童が、石をひろって、ぶつけているのである。そして、
「あやつら、藤家の者じゃないか。平家のお身内に、指一本でも傷つけたら、相国のおとがめがあることを知らぬのか。逃がしては、なるまいぞっ。捕まえろ、牛の背にひっ縛って、六波羅の探題へ、突き出してくれる」と、遠くから喚いた。
そして、介の逃げ走る方へ、牛飼や、侍たちと共に、先廻りして陣を布いた。介は、背中の十八公麿へ、手をのばした牛飼の男の腰ぼねを、
「慮外者っ」と、蹴って、また走った。
七
下婢も、下僕も、仕事が手につかないように、厨を空にして外へ出ていた。