Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
(――羨ましい)と、心から思った。
御所へ帰る時刻ばかり気にして、陽脚の短さを、生命のちぢむように惧れている自分たちに較べて――
(みんな生々している)と思うのであった。
(あの人たちの張りきった生活と、御所の奥のほの暗い壁絵のような動きのない自分たちの日常と――)
こう比較して、考えずにいられなかった。
ふたりは、若かった。うずうずと、今日はその若い血や、夢や、さまざまな青春が、日常のいましめから解かれて、皮膚の外へ出ていた。
「鈴虫さま。行ってみましょうか」
「ええ」二人は、往来をながれてゆく白い埃と、群集の足について、うかうかと歩いていた。
鹿ヶ谷のふもとに来ると、そこは、夏木立と涼しい蝉時雨につつまれていたが、人の数は、一すじの山路に、錐を立てる隙もないほどだった。
空蝉
一
鹿ヶ谷――ここの夏草を踏み、夏木立の梢を仰ぐと、都の人は、すぐ治承のむかし――もう二十幾年か前になったころの悲痛な社会事件を、思い出さずにはいられなかった。
この峰の中腹には、その当時、住蓮山安楽寺といって――以前は法勝寺ともいった一院があって、そこを山荘として住んでいたのが、例の、俊寛僧都であったのだ。