Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
三
を尽したものといえようか。同時に、生れてきた使命を、勤めを、生きがいを、果たしたものといえるだろうか。
三
快楽、娯楽、きりのない人間の慾心。
わけて色慾や虚栄や、そういうものが、人間にとって、どんなに、人間の真実と、生命の充実を蝕むか。
そして、くだらないか。
また、はかない刹那刹那か。
法然は、若人のように、頬に紅潮をもって、出家功徳経のうえから、切々と、話すのだった。
無慮二刻に余る時間を――大なり小なり、快楽、五慾をもたない人間はない。また、その五慾の度を、みずからほどよく――生命の薬ぐらいに――生活に入れている人はすくない。聞き入っていた人々が、
「ああ」ほっと、自責から顔をあげてみると、もう、御堂のうちは、まったく暗くなって、上人のすがたは綿のようにつかれたらしく、弟子たちに、抱えられて休息の間へ入っていた。
鐘、磬の音――そして、明々と、つぎ直された灯しに、蓮華が、ひらひらと、撒かれていた。
そろそろと、御堂のうちは、空席がひろがって行く。そこらにいた人々が、帰ってゆくのである。人の起った後には、青い夕空のいろがほのかにながれていた。
「…………」