Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
文覚は、勧進の文をひろげ、胸をのばして、さてまた、大声を揚げ直した。
「――今、いったは、昨日のこと。さても明日の世はまた、冥々としてわからない。今日が、平和というたとて、生死流転、三界苦海、色に、酒に、金に、跳猿の迷いから醒めぬものは、やがて、思い知る時があろうというもの。白拍子の、祇王ですらも歌うたではないか――
萌え出るも
枯るるも同じ
野辺の草
いずれか
秋にあわで果つべき
心し給え、大衆。いずれか秋にあわで果つべきじゃ。ここに不肖文覚、いささか思いをいたし、かくは路傍に立って、われらの同血に告ぐるゆえん。ねがわくは、貴賤道俗の助成によって、高雄山の霊地に、一院を建立し二世安楽の勤行を成就させ給え」と眸をあげた。
燃えるような眸である。人間同志の今の不安を見過し得ない憂世の血が、その底を流れている。咳一咳して、
「よって、勧進の状」と、手にひろげていた文を高々と読みはじめた。
それ惟みれば
真如広大なり
法性随妄の雲
あつく覆って
十二因縁の峯にたなびきしより
この以降
本有心蓮の月のひかり
幽かにして
まだ、三毒四曼の太虚に
あらわれず
悲しいかな
仏日はやく没して
生死流転の巷冥々たり