Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

年景は、そういわれて、涙をふいた。そして二、三の郎党と共に街道を何里となく従いてきたが、

「尽きぬおわかれ……」と、暇を告げて、やっと元の道へもどって行った。

古多の浜からは、路は南へかかる。裏日本を背にして、次第に信濃路へ入ってゆくのだった。

国境を越える難路のなやみは、とても想像のほかだった。親鸞の手も、弟子たちの手も、凍傷で赤くただれていた。

やっと、善光寺平へ出て、人々はややほっとした。しかし、あれから松本の里へ出て、木曾路の通路をたずねると、今はまだ、猟師さえ通れない雪だというのである。生命がけで行っても福島まで行けるかどうかという者があった。

(大事なお体に、もしまちがいでもあっては――)と、佐々木兄弟もいうし、木曾路に明るい西仏も、

(引っ返して、東海道へ出たがよい)という意見なので、一行はまた、むなしく善光寺へもどって、さらに、道をかえて、浅間山のけむりをあてに、碓氷越えを指してすすんだ。

そして、辛くも、峠をこえ、眼の下に、上野領の南の平野をながめた時は、すでに暦は、二月の下旬で、にわかに暖国の風につつまれた五名は、春に酔うような気持がした。