Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

二

素焼の酒瓶と、素焼の盃が、山伏たちの手から手へ移されていた。

「まず、物見の報らせがあるまで、英気を養っておくがいい」と、弁円も、幾杯か傾けて、朱泥のように顔を染めていたし、他の者も、毒がまわったように、酔いしれているのだった。

その酒の気が、言葉となって、一人がいう。

「思えば、業の煮える奴は、あの親鸞。――越後の片田舎から流れてきて、わずか、八、九年のあいだに、優婆塞の聖壇十六坊の信徒を荒らし、われわれの行法の光をこの近国から奪い去ってしもうた」

「そればかりでない」と、いったのは、総司の弁円だった。

「この播磨公弁円ともあろう者が、親鸞ごとき堕落僧に、行力及ばぬものと噂され、この近国の地盤をかすめられては、何よりも、本山聖護院へ対して、この弁円の顔向けがならぬ。大きくは、日本国中の修験者の恥辱ともいえる。――今日こそは、孔雀明王も照覧あれ、この身が帯びる破邪の戒刀をもって、売僧親鸞の首根を打ち落し、生き血を壇にお供えする」

「一七日のあいだに、一万度の護摩を焚いて、祈りに祈り、呪いに呪った験もなく、なおこの上柿岡へ立ち越えて、愚婦愚男をたぶらかそうとする親鸞も、この板敷山の嶮路へかかるが最期」