Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
慈円がいうと、
「かしこまりました」衛門は、やがて、高盆に白紙を敷き、その上に、紅白の花形をした捻頭や餅餤とよぶ菓子をたくさんに盛ってきて、
「よい和子、僧正さまの賜わり物、召し上がれ」と、十八公麿にすすめた。そして、範綱には、古雅な器に汲んだ緑色の飲みものを供えた。
器からのぼる香りに、範綱は、渇をおぼえて、喫してみようかと思ったが、どうして飲む物かがわからなかった。
青蓮院を訪れると、時々、こういう目馴れない食味や、什器を見せられて、僧正の知識に驚かされるのであった。
「ぶしつけなことをうかがいまするが、この、緑いろの湯は、何というものでございますか。――よい香りがいたしますが」範綱が、問うと、僧正はわらって、
「茶というものだ」と、教えた。
「ははあ」これも唐から舶載してきたものにちがいないと範綱は器を手にとって、
「このまま、いただくのでございますか」
「そうじゃ」
「頂戴いたしまする」辞儀をして、範綱はひとくち、口へ含んで、
(苦い……)と思ったが、かろい甘味が、舌頭にわいてくると、何か、爽やかな気分をおぼえた。
「どうじゃ、味は」
「けっこうに存じまする」