Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
超然と、その人間の聚落を離れて、高嶺の法城は、理想の生活に恵まれているかと思ったのは、いとも愚かな考えであった。ここも、下も、変りはないのである。人間のいる所、人間の世界でない地上はない。
西塔へ行った帰りに、自分を強迫した荒法師のことばや、態度から察しると、どうも、問題は、穏やかに納まりそうもない。一つものが間違えば、三井寺へも、攻めてゆくし、神輿をふって、御所へも強訴に出かけるというような乱暴な学僧のあつまりである。
(座主へ対しても、どんなことをするかわからぬし、師の少納言を、取って懲らすぐらいなことは、やりかねない)性善坊は、寝られない気がする。――やはり、一言、座主のお耳にいれておいたほうが――とまた迷うのであった。すると、朧なものの蔭から、
「少々、うかがいますが」
「あっ? ……誰だ」
「旅の者でございます」
「参詣者か」
「いいえ、すこし、お訪ねしたいお方がございまして」よく分らないが、見すぼらしい菰僧のような容をしている。背に、菰を負い、手に、尺八とよぶ竹をたずさえていて、足は、藁で縛っている。
「どなたを、お訪ねですか」
「去年ごろ、粟田口から上られた、範宴少納言さまは、どこの房に、おいででしょうか」