Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
「兄上、これが、範宴少納言でございます」と秘蔵のものでも誇るように紹介した。
「うむ……」貴人は、うなずいて、
「なるほど、よい若者じゃの」間のわるいほど、じっと、見ているのであった。僧正はまた、範宴に向って、
「月輪関白様じゃ」と教えた。
「お……月輪様ですか」範宴は驚いた。そして礼儀を正しかけると、関白兼実は、
「いやそのまま」といって、いたって、気軽を好まれるらしく、叡山の近状だの、世間ばなしをし向けてくるのであった。
月輪兼実が、師の僧正の血を分けた兄君であることは、かねがね承知していたが、関白の現職にある貴族なので、こんな所で、膝近くこうして言葉を交わすことなぞは思いがけないことなのである。
「華厳を研究して、叡山の若僧のうちでは、並ぶ者がないよしを噂に聞いたが」
「お恥かしいことです。まだ、何らの眼もあかぬ学生にござりまする」
「弟も、おもとのうわさをするごとに、精進の態を、わがことのように、よろこんでおる」
「高恩を、無にせぬように、励むつもりでございます」
「いちど、月輪の館の方へも、遊びに出向いて賜もれ」
「ありがとう存じます」
「若くて、求法に執心な者も多勢いるから、いちど、範宴御房の華厳経の講義でもしてもらいたいものじゃ。