Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
彼の話は尽きない。吉次も、耳よりな話と、心にとめて、聞いていた。
鞍馬の御曹子に告げたらば、さだめし、一人の源家の味方がふえたと、力づよくも思われよう。すると、奥まった東の屋で、
「侍従介」と、誰やらが呼ぶ。
「はい」会釈して、彼は、立って行った。
この次、遮那王に会う時には、ちと、渡して欲しい物があるゆえ、立ちよってもらいたい――と、かねて、吉光御前からの書面の約束で、吉次は、来たのであった。
(お従弟へ、渡してくれとは、一体、何かな)吉次は、しびれた足を、少しくずして、待っていた。そして、吉光御前の、初産の美を、そっと、瞼で想像した。
一、二度、清水のあたりで、姿はよそながら見たことがある。まだ、年もお若いはずだ。人妻でこそあるが、まことに、清純な麗人でおわした印象が今もふかい。気品においては、源家の正統、鎮守府将軍義家の嫡男、対馬守義親の息女、云い分のあろうわけはない。
同じ、義家将軍を祖父として、源義朝は、いうまでもなく、彼女の従兄にあたるが、その義朝こそは、平相国清盛の憎悪そのものであった。
幸いといおうか、不幸といおうか、彼女は、見るかげもない不遇な藤家に、十五の年から嫁づいていたので、まさしく相国の仇敵義朝の従妹ではあったが、清盛の眼には、そのために、無視されて、無事のうちに暮して来られたので