Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
何事も、まかせておきなさい」
そばで聞いていた梢は、不安な顔をして、朝麿がそこを立つと、寝小屋の裏へ連れて行って、
「あなたは、帰る気ですか」と男を責めていた。
「――わたしは嫌です、死んだって嫌ですよ。あなたの兄様は、きっと、お父さんのいいつけをうけて、私たちを、うまく京都へ連れ帰ってこいといわれているに違いありません」女には、いわれるし、兄には叛けない気がして、朝麿は、板ばさみになって当惑そうに俯つ向いていた。
すると、性善坊が様子を見にきて、
「梢どの、それは、あなたの邪推です。お師様には、決して、お二人の心を無視して、ただ生木を裂くようなことをなさろうというのではなく、あなたの父上にも、朝麿様の養父君にも、子としての道へもどって、罪は詫び、希望は、おすがり申そうというお考えなのです」諄々と、説いてきかせると、梢もやっと得心したので、にわかに、京へ立つことになった。
ところで、このあいだ宿の借財をたて替えてくれた親切な相客の浪人にも一言、礼をのべて行きたいがと、隣の寝小屋をさしのぞくと、誰も人気はない。亭主にきくと、
「はい、今朝ほどはやく、お立ちになりました。