Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

「しかし何じゃ」

「釈尊は、人間が、その自然の春に甘えて、五慾におぼれ、煩悩に焦かれ、あたら、永劫の浄土を見うしのうて、地獄にあえぐ苦患の状を、あわれとも悲しいこととも思われました。さらば弥陀は第一に、五戒を示し、五戒の条のひとつには、女色を戒めておかれたのです」

「それを犯した僧正は堕落僧じゃ、遠流に処して、法門の見せしめとせねばならん」

「僧正の身はご潔白です。あのお歌が、若々しい人間の恋を脈々とうたっているのでもわかります。密かに、女犯の罪をかさね、女色に飽いている人間ならば、あのお年齢をもって、あのような若々しい歌は詠み出られません。もう、人間の晩秋に近い僧正の肉体です。それなのに、まだあのような歌が詠まれるのは、いかに、僧正が、今日もなおお若いお心でいるかという証拠であり、そういう肉体を老年まで持つには、清浄な禁慾をとおしてきたお方でなければならないはずです。ことにまた、ご自身に、お疑いのかかるような後ろぐらい行状があれば、なんで、情痴の惻々と打つような恋歌などを、歌会の衆座になど詠みましょうか。もっと、聖めかした歌を詠んで、おのれの心をも、人の眼をも、あざむこうとするにちがいありません」