Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
威丈だかに彼がいうのを冷寂そのもののような容姿でながめ上げながら、範宴は、片頬にうすい笑くぼをたたえた。
「おもとは弱い人間じゃ。偽悪の仮面をつけておらねば、この世に生きていられないほどな――」
「偽悪だと。ふざけたことをいえ、俺の悪は、本心本性のものだ。人のうれいを見て欣び、人の悲しみや不運を作って自分の快楽とする。自分一つの生命を保つためには、千人の人間の生命を殺めてもなお悔いを知らぬ。かくのごとく天城四郎は、無慈悲だ、強慾だ、殺生ずきだ! そして、女を見れば淫になり、他人の幸福を見れば呪詛したくなる。――これでも俺を善人というか」
「まことに、近ごろめずらしい真実の声を聞いた。話せば話すほど、おもとはいつわらぬよいお人じゃ」
七
四郎は自分が世に隠れなき大悪の張本人であることをもって誇りとしているのである。しかるに、今夜の相手は、自分の兇悪ぶりに対して、一向に驚かないのみか、自分を目して、素直だといい、正直者だといい、善人だという。
これでは、天城四郎たる者の沽券はない。彼は足蹴にされたよりも大きな侮辱を感じて、いちいち範宴のことばに腹が立った。ことばすずしく自分を揶揄するものであると取って、