Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
(この人へならどんなことでもいえる)という気持がする。
同時に、範宴は、きょうまでの難路や風雪の苦行に虐まれぬいてきた自分の肉体と心が、この人の前では、あまりに甲斐なき惨憺にばかり傷ついていて、どこかに、人間として不自然な頑なな容に凝固っていることに気づいた。
「ここには、私のほか、聞いている者はありません、ご遠慮なく、いいたいことを仰っしゃってもさしつかえない」
法然もすすんで訊こうとするのである。会いがたい人に今こそ会っているのだ。範宴はそう感じると、どんな恥かしいことでも、どんな愚かなことでも、また罪悪でも、一切をここで吐いてしまおうと思った。
で、彼が縷々として話しだす事々には微塵の飾り気も偽りもなかった。二十年来の難行道の惨心は元よりのことである。現在つき当っている大きな矛盾――どうにもならない恋愛と社会、若い一身との複雑な昏迷の労れについても、自己の犯した罪業を包まず陳べて、解脱の道をたずねたのであった。
五
見栄もない、恥もない。
(この人ならでは――)と一心にすがる気もちで、少僧都の白金襴をまとう身を懺悔の涙にぬれ伏して一切を訴えていう声である。