Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

今考えても、こうなるのが当然だった」

「そうかなあ」

「考えてみるがいい。功名に燃え、野望に燃え、物質の満足を最大な人間の行く先と夢みていたころなら知らず、年齢をかさね、泰平に帰って、よくよく落着いて自己のまわりを考えてみると、そこには、修羅の声や、血なまぐさい死骸の山こそ失くなったが、依然として、功利を争う餓鬼のような犬は絶えない。譎詐や権謀や、あらゆる醜い争闘は、むしろ、血の巷よりは陰険でそして惨鼻だ。そういう仲間にいれば、自分もまた、生涯その醜い争いに憂身をやつしていなければ、たちまち、他から陥しいれられてしまう。どうして、そういう所に、人間の安住があろうか。――かたがた、過去の罪業のおそろしさや、世観の一転が、地位名誉をかなぐり捨てさせて、自分をこの吉水の上人の名を慕わせてきたのじゃ。なんの不思議もない、自然の歩みだった」

五

「なるほど」覚明は、大きくうなずいた。そして、熊谷蓮生の黒い法衣のほか一物も着けない姿を見直して、おのずから頭のさがる気がした。

「その醜土から抜け出してみると、よくもまあ、あんな中で、たとえ半生でも送っていたと、俺も時々、過去をふり向いて慄然とすることがある」