Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
嫉妬――ひがみ――情痴――さまざまなものを持った世間なみの妻でしかあり得ないのである。
「どうして、人間というものは、こういう悩み争いに、この楽しめる世を楽しまずに、血みどろに暮さねばならないのか」そんなことを考えながら、流れに濯いだ衣をしぼっていると、その向う側の道を誰か歩いてくるらしい跫音なのである。
「女」そう呼ばれて、彼女は初めて、顔を上げた。
明らかに、それは叡山の法師たちに違いないのである、特徴のある法衣の裾を短かに着、手に薙刀をかかえている、二人づれで、川の向う側に突っ立っているのだ。
「なんぞ、御用事か」玉日が答えると、二人の法師は、彼女のそういった言葉や身ごなしに、ただならぬ気品を感じたものであろう、ちょっと、口をつぐんで、じっとこっちを見直している。
「…………」二人はなにか囁いていた。
おそらく、玉日の面ざしから、広い京都にも稀れな美を射られて、惑ったり、考え直したりしているものと見える、ぶしつけに、いきなり「女」と呼んだことを狼狽しているふうにも取れる。
しばらくして、法師の一方が、
「あいや」といい直した。
「失礼でござるが、おんもとには、九条家から善信御房へ嫁がれた玉日姫でおわすか」