Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
こうして、廟議の方針が、にわかに一決しないのを見ると叡山は、
(念仏方の公卿たちの策謀を、まず先に打ち懲せ)と、いつもの手段に出て、近いうちに、日吉、山王の神輿をかついで一山三千が示威運動に出るらしいという警報が都へ入ってきた。
山門の強訴といえば、いつも血を見るか、または、なにか社会的な大事件の口火になるのが例であった。
「すわ」と、堂上にも、そのうわさに、脅かされる色があった。
しかし、念仏支持の公卿は、
「叡山の態度こそ、怪しからぬものである。吉水の法然と、それとを比較すれば、いずれが、仏者として正しいか、瞭かではないか」と、かえって硬化して、廟議は、いっそう激越になり、二派の対抗は、政治から感情へまで尖り合ってきた。
こういう険悪な成行きをながめて――
「困ったものだ」誰よりも、ひそかに、胸を傷めていたのは、前の関白月輪禅閤であった。
彼は今はもう、まったく、政界からも、廟堂の権勢からも、身を退いて、ただ法然門下の一帰依者として、しずかに余生を送っている人であったが、現在、自分の息女の一人は、善信の妻として嫁いでいるし、弟の慈円僧正は、叡山の座主であったが、その座主にもいたたまれないで下山しているのだ。