Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
そういう法皇を奉じて、まだまだ、衰兆の見えない平家を廟堂から追い落そうなどとしても、所詮、躍るもの自身の自滅以外、何らの運動となるわけのものではない。まして、それが私怨と私慾の不平から結ばれた策動であるにおいては、言語に絶した不忠な悪謀みである。法皇の御運命がそういう野望家のために決しられるようなことでもあっては断じてならない。
範綱の意志は、そこに決まっていた。――だが、それを極言するまでもなく、法皇御自身が、院の内外にうずいている野心家の空気と、野心家の性格とを、ことごとく知り抜かれているようなので、
(このぶんなら――)と、彼は、自分の取越し苦労を、むしろ恥じて、
(くれぐれも、御自重)と、ばかり奏して、あとは、いつもの和歌の話などして、心までが、はればれとしていた。
南苑の橘には、春のよごれを降りながした雨あがりの陽が強く照りかえしていた。伶人たちが、院の楽寮で、器楽をしらべているし、舎人たちは、厩舎の前にかたまって、白馬に水を飼っていた。
「六条どの」後ろで呼ぶ者がある。廻廊の曲がり角に、待っていたように佇んでいた男だった。
「――おおこれは」