Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

蜘蛛の笑い

一

生信房ひとりは、常に、寝る間もその師のそばを離れないのが彼の勤めであって、師のやすんでいる部屋の垂薦のすぐ外に、ごろりと、薄い衾をかぶって寝ている――

この配所の一棟は、雨の日は雨こそ洩るが、風の日は風にこそがたがた揺れるが――実に幸福そうな寝息を夜ごとにつつんでいる。

今は、ことに幸福らしかった。

ほのかな月が、破れ廂から映しこんでくる。裏の菜種畑の花から、甘いにおいもしのび込む――

「むむむ……」昼間は托鉢のために、何里となく歩くので、石念だの定相だの、若い者は寝相がわるい。しきりと、あばれるのである。石念はまた、歯ぎしりを噛む。

「これ」ふと、そばに寝ていた定相が、石念の肩を突ッついた。

「風邪をひくぞ、夜具の外にまろび出しているじゃないか」

「あ……ありがと」眼をさまして、石念は、間がわるそうに夜具を担ぎ直したが、

「――おや」首をもたげて、

「定相」

「なんじゃ」

「外がいやに明るいじゃないか」

「月の光だろう。この冬の雪で、すっかり廂も雨戸も壊れてしまったから、月の夜は、家の中まで明るい」

「まあ、起きてみい。月明りではない、赤いぞ」

「赤い?」定相も、むっくり身を起して、