Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
浄土の小鳥
一
小栗の城主尚家もきていた。相馬、笠間などの大小名をはじめその家臣、郷士、町人、それを観る雑多な民衆――なにしろおびただしい人出である。この地方の文化が興ってから始めての盛観だという老人もある。
一光三尊の御分身は、伽藍の建築が完成するまで、先ず宮村の庵室へ、仮に安置することになった。
夜になると、田や畑の者が、それを礼拝したさと、ここの法話を聞こうとして、狭い庵室に入りきれないほど押しかけた。毎夜のように、草庵は、明々とかがやく灯と、そうした人々の膝でいっぱいに埋められた。
――秋も暮れてくる。野や田や、木々の葉は、蕭々と冬枯れを告げてくるが、宮村の草庵の灯は、いよいよ、常世の光明にみちていた。
年が明け、春が来る。さながらここは法の万華の咲きみだれた浄土曼陀羅であった。
「ありがとうござりまする」
「また、あした参りまする」
「どなた様も、御免なされませ」
「どれ、わしらも――」
その日の集まりは、たそがれに終って、昼間の法筵であったので、多くは野に出て働かない町方の女房だの、老人だの、病人や子どもたちであった。
みな、よろこびにあふれて、庵室からぞろぞろもどってゆくのである。