Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
四
「新大納言の卿におわすか」兵の中から、一人の将が、薙刀の柄をもって、簾を刎ねあげた。大納言は、おののいて、虚勢も張れなかった。部将は、
「それっ、お迎え申せっ」
「あっ――」と、兵は、輦にたかって、牛を打ち、轅をつかみ、また輦の後を押して、
「牛頭、馬頭だ」
「地獄車だ」
「押せっ」
「曳けっ」わあっと、声を揚げながら、輦のまま、西八条の邸の中門の際まで、ぐわらぐわらと引っ張りこんだ。
武者の手が、大納言を地に引き摺り下ろした。
「縄をかけまするかっ」問うと、廊のうえで、
「縄目には及ぶまい」清盛の声である。大納言の顔いろはもう生きた人間のようではなかった。
四
辻々で、小戦あいが始まった。不意に逆襲せをくった院の兵はもろかった。
一群れ、一団ずつ、武器を奪りあげられて、降人となる組があるし、反抗して、大薙刀で、首を打ち落されている者や、組み敷かれて、
「斬れっ、おれの首は宙をとんで、西八条の入道に、噛みついてやるぞっ」と、呪いを、絶叫しながら、朱になってすぐ路傍の死骸になる者もある。
その中を、首魁の浄憲法師が、素裸足のまま、院の内から縄がらめになって突き出されてきた。