Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
四
「あいつ、生意気じゃ」と、いよいよ、仇敵視して、
「びんぼう車の机は、このガタ机でたくさんじゃ」と、脚の曲がった机とすりかえたり、草紙筥の中に、蛙をひそませて置いたり、襟元へ、松葉をそっと落したり、墨や筆をかくしたり、あらゆる悪戯をもって、挑戦しかけた。
だが、十八公麿は相手にならなかった。
「こいつ、唖か」と寿童は、いった。
二歳まで、ものをいわなかった十八公麿は、今でも時々、そのころのように、唖になった。どんな声にとり巻かれても知覚がないように澄ましていることがある。
いよいよ、悪童たちは、莫迦にした。
「おい、きょうは、あいつを慰さんでやろう」発議は、いつも、寿童丸であった。
「どうするのじゃ」
「帰りは、いつも、糺の原で日が暮れる。あの辺を、びんぼう車の通るのを待ち伏せして、四方から、野火焼きしてやるのじゃ」
「おもしろい」
乾いた風が、北山から吹きなぐって、屋根の石に、ときどき、霰のような音が走り、冬の雲が、たそがれの空をおそろしく迅く翔けている。
「和子様、お風邪を召されまするな。何ぞ、車のうちで、被いておいでなさいませ」供は、介が一人だった。牛曳きが一人。