Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
三
「待てっ」するとまた、そこへ四、五名が上がって大手をひろげていう。
「暴力妄動はよろしくない。かえって、山門の威厳を失墜することになろう。よろしく、合法的に、邪教のうえに天譴をくだすべきであろう」大衆は、波を打って、
「いかんぞする! 策は」
「いかんぞする! 手段は」と、吠えたけぶ。
しわがれ声をしぼって、老齢らしい弱法師が懸命にいった。
「上訴上訴。――われらのうち数名のものが、まず政庁に赴いて、念仏停止の願文をさし出し、朝廷へ訴え奉るが何よりの策じゃ」
論議は、ふた派にわかれ、壇上に立った者が、互いに譲らないで、舌戦を交わし初めたが、それが熱してくると、ついには、一方が一方の者を壇から突き落す、這いあがって行った者はまた、その相手の胸を突く、そして撲る、撲り返す、騒ぎは帰するところがない。
すると、混乱している大衆のうちから、
「こいつ、念仏の廻し者じゃ。吉水の探り者じゃ。逃がすなっ」と、大声でわめき出した者がある。見るとその者は、一人の法師の襟がみをつかんで捻じつけていた。捕われた法師は、三塔の大衆と同じように頭へ袈裟巻をし、入道杖を持っていたが、なにか挙動のうえで見咎められてしまったのであろう、吉水の弟子僧たちと相談して、叡山の動向を見にきていた例の実性という若者であった。