Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

愚禿

一

おもとはまたあれほど、御仏へ返し参らせてある我心を出して、むかしのような悪業をしたのではないか」

ぎくと、生信房は、顔いろをうごかした。――むかしのという一語ほど彼にとって痛みを感じるものはなかった。天城四郎という異名で、怪力と大盗の業を誇りにして、世人を怖れしめていたころの自分が――その当時の自分のしたことの怖ろしさ浅ましさが――いまだに頭のすみに絶えず悔いているのであった。

「ちがうか」

「はい」

「では――」と、師のことばは追求する。

「馬に蹴られたのでございまして、べつに」

「馬に?」

「はい」

「うかつな」善信は、なおじっと、俯向いている彼を見つめて、

「それだけではおざるまい」

「それだけです」

「かくされな」

「はっ……」

「およそ、察しはつくが、かくしていては、おもとがかえって苦しもう、いっておしまいなさい」

しばらく、手をつかえていたが、

「――悪うございました、実は今日」と生信房は唇をひらいた。

「かようでござります、あの新川村へ托鉢に廻りますと、いつかお師様がお寄りになられて、御勧化をしておやりになった、因果つづきでまことに不倖せな三日市の源左衛門夫婦が、私を見かけ、まろぶように、往来へ出て参りました」