轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

03 日光の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 196,229 字 · 389 页

青空文庫

十四

ガラッ熊の声だ。

「トンガリ長屋が、総出で助太刀にめえりやした」

おどりあがったチョビ安、

「ヤア、石金の小父ちゃんだ! 鳶由の兄ちゃんだ! ああ、長屋の細野先生もいる」

「いかがなされました、泰軒先生」

「イヤ、これはおれが引きうけたから、早くその穴を掘りかえして――」

泰軒先生、さっき左京の言ったのと、同じ言葉をくりかえす。それをチョビ安が、いそいで説明して、

「オウイ、長屋の衆、この穴の中に、あっしのお父上が埋ずまっているんだよ。そこらに、鍬や鋤がほうってあるだろう。オウ、みんな手を貸してくんな!」

十四

それは、世にもふしぎな光景だった。

浅草竜泉寺の横町からかけつけた、トンガリ長屋の住民ども、破れ半纏のお爺さんやら、まっ裸の上に火消しの刺子をはおった、いなせな若い者や、ねんねこ半纏で赤ん坊をしょったおかみさん、よれよれ寝間着の裾をはしょったお婆さん――まるで米騒動だ。てんでに、そこらに散らばっていた鍬や鋤をひろいあげて、一気に穽を掘りひろげはじめた。

「この下に、あたいのお父上が埋まっているんだよ。早く、早く!」

と、チョビ安は、穴のまわりをおどりあがって、狂いさけぶ。