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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

03 日光の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 196,229 字 · 389 页

青空文庫

お鍬祭

「イヤさようなことはないと存じまするが、しかし、こけ猿の儀につきましては、国元なる一風宗匠と申す藩のお茶師にきいてみねば、何事も手前一存にては申しあげかねまする」

「そうであろう。先日某所より入手いたした茶壺、これこそは真のこけ猿に相違なしと、上様と越州と、拙者といきおいこんでその壺の紙を剥ぎ取りたるところ、なるほど虫食いのあとはげしき古図一枚、現われはしたものの、文言地図等簡略をきわめ、とても、思慮ある柳生家御先祖の真の書き物とは思われぬ。その虫食いのあとなどもナ、はなはだ怪しきもので――じゃが、こういつまでも本物のこけ猿がお手にはいらぬようでは、柳生殿の御迷惑こそ思いやらるる。でナ、こけ猿の詮索はしばらく第二に、御造営に入用な額だけは、上様のポケット・マネイを……ということになったのじゃ。マア、何も言わずに、お庭の隅を掘ってみなされ。正直爺さんポチが鳴く。大判小判、ザック、ザク――あっはっはっは」

お鍬祭

一

「つつしみつつしみて申す。わが先祖ここに地下に黄金を埋ずめ給いてより、梵天帝釈、天の神、地の神、暗の財宝を守り護り給うて……つつしみつつしみて申す」