轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

「朝日新聞」1940(昭和15)年1月~10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 306,118 字 · 613 页

青空文庫

「馬にも草を飼え」

命令が伝わると、将士は、携えている食糧を解いて、思い思いに場所を取って坐った。

焼米とか、味噌を塗った麦餅の干板とかいうような物を除いては、暑さと雨のために、たいがい腐敗していた。

でも、誰も黙って喰っている。頼朝は何とはなく、熱いものが眼に滲んで来てならなかった。――大事の成ったあかつきには、何を以て、今日の将士の労に酬おうかと、心から思った。

山木攻めの第一夜には、わずか八十余騎の小勢に過ぎなかったが、あれから伊豆を発して、三浦郷をこえ、相模の土肥へかかるまでに、三浦次郎義澄の兄弟や、和田小太郎義盛の一族などが、各※(二の字点、1-2-22)十騎、十五騎と、家の子郎党をひきつれて参加したので、いつかここに見る味方の総勢は、三百余を数えられた。しかも、その三百余は、ただの一人でも、ぜひなく従いて来たものではない。

三

その朝。

同じように、夜来の大風雨に、旗を伏せて、声も形もなかった平家方の軍勢は、日の出と共に、ぞろぞろ峰の上に姿をあらわして、

「あれに、敵が見える」

「叛軍が、山へ攀じおる」

などと、小手をかざしたり、指さしたりしていた。