轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

「朝日新聞」1940(昭和15)年1月~10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 306,118 字 · 613 页

青空文庫

三

と顔じゅうに光らせて来たかの如く見うけられた。

三

頼朝頼朝という声が、しきりと喧伝されてから、一般の民間では初めて、

「そういう人が、まだ東国とやらに生きていたのか」

と、気がついたふうだった。

今更のように、彼等は、平治の乱や保元の頃の憶い出を、新たに語りだして、二十年の歳月をふり顧り、遽に、世の中の変貌に目をみはり出した。

「そうそう、あの折、六条の頭殿の遺子という幼な子が、粟田口から押立の役人衆にかこまれて、伊豆の国とやらへ流されて行った――」

「その下の乳呑みは、鞍馬へ追いあげられ、稚子となっていたそうじゃが、いつの間にやら、それも巣立ちして、陸奥へ逃げ走ってしもうたとか」

「鷹の子は、鷹の子よの」

「何しても、早いもの。もう二十年経ったか」

話題には興を抱いても、庶民たちはまだ他人事の気がしていた。それから二年後には、その頼朝の政治下に生活したり、その義経の支配下に京都が守護されたりして、自分等の生活にも今、刻々と変革が近づいているのであるなどとは思いもしていなかったのである。

それでも、民衆は、いよいよ六波羅の軍勢が、五万余騎も編成されて、

頼朝追討