轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

03 日光の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 196,229 字 · 389 页

青空文庫

余の求めておるのは、真のこけ猿の茶壺じゃ。今後偽物を持ちこんだやつは、うち首にいたすからそう思え」

八つあたりのありさまだが――むりもない。日光は容赦なくせまり、柳生一藩の存亡、今日明日にかかっているので。

追いすがった儀作は、一生懸命の声。

「その男と連れだち、三味線を弾いておりましたあやしい女を、おさえてございまするが」

「女などとらえてなんになると思うか。たわけめッ!」

吐き出すように言った対馬守だが、すぐ思いかえして、

「ウム、広間へ引き出せ。余がじきじきにきくことがある」

「ハッ、ごめん」

かけ抜けた儀作は、そのまま広い本陣の廊下を小走りに、裏手の供待ち部屋へ来てみると、

「いくらこんな女でも、まさかネ、野宿はできませんからね。どこかに宿をとらなくちゃアならないと思っていたところを、こうしてこちらへ御厄介になることになって、旅籠賃だけでも大助かりだよ。お礼を言いますよ、ハイ」

おおぜいの侍にかこまれて、膝先に煙草盆を引きつけたお藤だ。

平気の平左で、帯のあいだから小意気な煙管を取り出し、一服つけては、ポンとはたく吐月峰の音。

「不敵なやつだ」

儀作はにらみつけて、