轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
「朝日新聞」1940(昭和15)年1月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 306,118 字 · 613 页
――そして今日、黄瀬川に駐屯して、明日は足柄をこえ、鎌倉へ帰って行く途中であった。
彼の宿舎は、土地の旧家であった。鄙びた民屋だが、その門は頑丈であった。日頃から土賊の来襲へ備えが出来ているのである。
「止まるなっ。旅人」
「――通れっ。ご門前で、駒を止めてはならぬ。馬の腹帯など、彼方へ行って直せ」
門を守り固めている番の武士が往来へ向ってどなった。――その往来の人影は、夕闇を織って一通りな混雑ではない。
その中に。
今、馬の背から降りて、何やらまごついている主従七、八名の者がある。番の武士にどなられると、二十歳ばかりの小づくりな冠者が、
「はいっ」
と、振向いて、番の武士たちへニコと微笑をもって答えた。そして、乗って来た駒を路傍へ片寄せよと供の者にいいつけ、二人の郎党を従れて、門の正面へ、真っ直ぐに歩み出して来た。
二
二十歳ばかりのその冠者は、旅垢にまみれた狩衣の下に、具足を着こんでいた。背は五尺一、二寸ぐらいしかあるまい。肩幅もきゃしゃであるし、総じて小がらな若者だった。
でも。どこか凛として。
左の手を、太刀のあたりに、右の手を握って提げ、ずかずかと、胸を正して門へかかって来たので、警固の武者たちは、