轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
「朝日新聞」1940(昭和15)年1月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 306,118 字 · 613 页
あの清盛、重盛の父子などにも、きょう自分たちの歩んだ千丈の雪と敗軍のみじめな道とを、踏ませてやらねば心の済むものではない。武門の長者として生ける面目があるものではない。鬼神ともなれ。
頭殿の胸は、それらの事で、燃えきっておらるるのだ。だから形相もまったく日頃のものではない。心のうちを推し計るも、余りに傷ましく涙ぐましい。
「…………」
郎党たちは、そう分っているだけに、何と慰めることばも知らず、黙々と、黒桃花の尾や馬蹄に煙る粉雪の旋風に、兜の前立をうつ向けがちに従って行ったが、そのうちに一ノ郎党、鎌田兵衛正清が、
「殿っ。――殿っ」
と、前なる無言の人を呼びかけて、そして云うには、あなた様のお胸は知らず、正清としてはどうにも諦めきれぬ、一足お先へ行って下さい、自分ひとり駈け戻って、佐殿のご生死を見届けて追いつきまする。
聞くと、義朝は、
「そうか。ムム、そうか」
吹雪の中に、駒首を向け返して、満足そうに、しかも大きく頷いた。
鉄甲に鎧われた氷の皮膚の下にも、やはり親の血は熱く沸っているのだ。そう覚ると、郎党の金王丸もまた、鎌田正清につづいて、
「殿っ。