轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页

青空文庫

「…………」

「のう、よいか」

「……ヘ、ヘイ……」

「お内儀、念のため、良人に疑われた品、ここへ出して見せてやりなさい」

「はい」お吉は、摺り寄って――

「おまえ様……おまえ様は……」人々の前もわすれて泣き濡れていたお吉であった。磐石にひしがれたように首をうつ向けている平次郎の前に、名号をくりひろげて、良人の手をつかみ、良人の茫然としている意識を揺り醒ますようにいった。

「わたしが不義をしている――男からの手紙を内密で見ていると――おまえ様が邪推をまわしたのは、この名号でございまする。……勿体なくも、上人様のお筆でございますわいな、拝みなされ、良人のひと、これ、よう拝んで、お前様が人殺しの罪に墜ちなかったお礼をいうてくださんせ」恐々と、平次郎は、顔をもたげ、名号の文字をじっと見つめた。

「おお……」

「わかりましたか」

「……ウム」うなずいて、初めて彼は、妻の手をにぎり返した。

「……だが、お吉、おらあどうしても、おめえを手斧で斬った覚えがあるんだが……どこにも、おめえは怪我をしていないか」

「いいえ……。ああわかりました――それではお前様は、御堂の大廂から廻廊の角へ下がっている太竹の雨樋を斬ったのじゃ、それがわたしの身代りになって、今朝までは二つに斬れてぶらんとしておりましたが、お坊さんが、供養式の目ざわりというて外して