轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
壁文
一
そちは、朝麿を伴うて、京都のお養父上にお目にかかり、かたがた青蓮院の師の君にもおとりなしを願うて、ひとまず弟の身を、家に帰してくれい」
「かしこまりました」
「朝麿」と、向き直って――
「おもとにも、異存はあるまいの」
「はい……」しかし、朝麿の心には、どうしても、梢のことが、不安で、悲しく、このまま自分ばかり京都へもどることは心がすまない様子であった。
「たのみますぞ」範宴は、性善坊にそういうと、やがてただ一人で河内路の方へ曲がって行った。
壁文
一
真空のような静寂と、骨のしんまで霜になりそうな寒さである。
夜も更けると、さらに生物の棲まない世界のような沍寒の気が、耳も鼻も唇もほとんど無知覚にさせてしまう。
どこかで、先一昨日から、法華経をよむ声がもれていた。
それは今夜で、四晩になるが、夜があけても、日が暮れてきても、水のように絶え間がなく、ある時は低く、ある時にはまた高く、やむ時のない誦経であった。
「誰だろう」と、磯長の叡福寺の者は、炉のそばでうわさをしていた。
「また、ものずきな雲水だろう」と、笑う者もあるし、
「廟のうちで、まさか、火などは焚いていまいな」