轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页

青空文庫

二

――同時に、おれたちの生活も、今は、感謝と輝きに充ちきったものだ」

「こういう、憂いなき、安らかな感謝の一日一日を、どうかして、今の昏迷な埃の中にある実社会の人々たちへも、知らしめたい、頒けてやりたい。――おれはそればかりを思う」

「吉水の上人が、あの老躯をひっさげて、自身のご病気もわすれてなお、法のために、一日一日をおやみもなく遊ばしていらっしゃるお気持も、その願望にほかならない」

「上人のことを思えば、われわれはまだ安閑としていすぎるかも知れぬ」

「榾に暖まっているのも何か勿体ない気がするのう」

「励もう」

「ム。人を救うには、まずみずからをだ。――もすこしおれは勉強する」住蓮が、また、書物を取り初めたので、安楽房も立って、暗い壇のまえに坐って、念仏の三昧に入った。

パチパチと、炉の火がハゼる音だけが聞えた。時折、雨戸のふくらむような峰の風がぶつかってくるが、それの過ぎた一瞬は、死界のような静寂に返ってしまう。

ふと住蓮は眼をあげ、

「――安楽房」と、呼んだ。

「お。何か?」

「御本堂のほうの戸を誰かたたいておりはせぬか」

「そうか」耳を澄ましていたが、やがて笑って、