轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
で、そこから僧正に従いてゆく供の弟子僧は、すべてで五名になった。
雪は、吹きつのってくるので、
「今日は、麓口でおやすみになって、明日でも、雪の霽がるのを待ってから、お登りになっては――」と、供僧のうちで、いう者があったが、気性のはげしい、そしてまだ若い僧正は、
「なんの」と、脚もとめないのであった。
もっとも、新座主の登岳は、今日ということに、半月も前から叡山へは通牒してあるので、それを違えれば、中堂の人々や、一山の大衆に多大な手ちがいをかけなければならないから、
「では」と、供の者も、強ってとは、止めることもしなかった。
「おうーい」後ろで、誰か呼ぶような気がするので、五名は振り向いた。白い光の縞が、斜めに天地をかすめている、遠くからながめると、飛んでくる白鷺とも見える二つの蓑笠をかぶった者が、
「おうーい」声をあげつつ、来るのであった。
「誰だろう? ……」しばらくの間、雪にふきつけられたまま、五名は佇んで待っていた。
蓑笠の二人はやがて、近づいてきて、
「その中に、少納言どのは、おいであるか」と、いった。
「はい」範宴は、答えて前へ出た。
「おお」と、蓑を刎ね上げて、一人は前へすすみ、一人は、雪の中に、手をつかえた。