轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
四
彼の小さい手を、握りしめた人は、彼の儒学の師範であった日野民部忠経だった。うしろで、手をつかえているのは、この間、範宴がかたみぞといって植髪の坐像をもたせて帰した六条の召使、箭四郎なのである。
「先生」範宴は、思いがけなかったように、そして、欣しさに、こみあげらるるように、瞼を赤くした。民部は、ことばに力をこめて、
「たった今、青蓮院へ伺ったところが、かくとのことに、追ってきたのじゃ。箭四郎をも、誘ってきた。――六条どのは、わざと来ぬが、くれぐれも、身をいとしめとのお言伝て……。修行の一歩、こなたも、欣しくぞんずる。誓って、勉学しなければなりませぬぞ」
「はい」怺えていたものを、範宴は、ぽろりと一雫、こぼしてしまった。
四
性善坊は、そばから、
「範宴さま。先生のお気もちや、お養父君のお心を、お忘れあそばすな」範宴は、うなずいて、
「はい」といった。そして、
「忘れません、きっと、勉学して、お目にかかります」
「和子さま」箭四郎は、にじり寄って、雪の中から彼の笠のうちを見上げた。
「おからだを、お大事に遊ばせや」
「あい。……お養父君や、弟にも、からだを気をつけてあげておくれ。