轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
四
すると、また、玉日も、女房たちも、何がおかしいのか、いよいよ笑って、返辞をしない。
「せっかく、面白う遊戯していたに、この慈円が来たために、やめさせては悪い。舞わねば、わしは帰るほかあるまい」
すると、玉日は、父のそばへ小走りに寄ってきて、その膝に甘えながら、
「叔父さまを、帰しては嫌です」
「それでは、管絃を始めたがよい」
「叔父さまも、なされば――」
「するともよ」慈円は、わざと興めいて、
「わしは、歌を朗詠しよう」
「ほんとに?」姫は、念を押して、女房たちへ向いながら、
「叔父さまが、朗詠をあそばすと仰っしゃった。そなた達も、聞いていらっしゃい」
「はい、はい、僧正さまのお謡など、めったにはうかがえませぬから、ちゃんと、聞いておりまする」
「そのかわりに、姫も、舞うのじゃぞ」
「いや」玉日は、慈円のうしろをちらと見た。そこに、青白い顔をして梅の幹のように痩せてはいるが凜としてひとりの青年がさっきからひかえている、その範宴をながめて、はにかむのであった。慈円は気がついて、
「そうそう、姫はまだこのお人を知るまい」
「…………」玉日は、あどけなく、うなずいて見せた。父の兼実が、