轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
「待てっ」と、どなった。
禅閤はふり向いて白い眉毛の蔭からじろりと男の顔を見、すぐ何かを感じ取ったもののように、
「用事は、執事にいうてくれ」と落着いた顔でいった。だが、驚いたのは、周囲にいあわせたこの館の小侍や稚子や牛飼たちで、
「こらっ、何するか」
「無礼者っ」隔てようとして立ち騒ぐと、
「うるせえっ」一喝して、
「めったに、俺のからだに触ると、蹴ころすぞっ。てめえ達に用があって来たのじゃねえ、この間から、いくら使いをよこしても、ウンともスンとも返事がねえので、今日は自身で月輪殿に談合に来たのだ。黙ってひかえていろ」そして、たとえ、刃物沙汰に及んでも離すまじく示して、
「月輪殿、おれの談を聞け」と、喚きたてた。
すわ、九条殿の館の前に、何事かが起ったぞと、物見だかい往来の者が、一人立ち二人立ち、もう垣をなすほど集っていた。
七
供の侍は、ついにたまりかねて、
「おのれ、慮外な振舞いをなすと、六波羅の糺明所へ突き出すぞよ」四郎の袴腰をつかんで、月輪殿の側から引きもどそうとすると、振向きざま、
「何、おれを警吏へ引き渡す? おもしろい、糺明所へでもどこへでも突き出してもらおうじゃねえか」