轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
(虚無)の二字を宙に書いて、人生の絶望か、人生への絶縁かに、一気に墜ちて行ったかもわからない。
打っても、打っても、血の出るほど叩いても、ついに開かれなかった過去の聖道門から、一転、法然上人の易行の道へ行ったあの機縁も、
(もし、この女がなくば)と思わずにいられないことが彼にはある。
なにもかもが、明朗に、こうして今の一つの生活のうちに解けて、生に法悦を感じられる功力は、あの六角堂の参籠や、安居院の聖覚法印のみちびきのほかに、まさしくこの女の功力もある。
「自分にとって、妻こそは、如意輪観世音菩薩である」――そう善信は、心のうちでつぶやきをもらしていた。
と。何かその時、草庵の外に、騒がしい跫音がし、下等な悪たれが聞えた。
三
「会わせろっ」と、戸外の声は吠えているのである。
「――いいや、そんなお座なりの応対に、欺瞞されて立ち帰るような吾々ではない。こう見えても叡山の大衆を代表して出向いておるのだぞ。善信をこれに出せっ」それに対して、
「ただ今、師の御房は、旅先にあってこの草庵にはおりませぬ」と、ひたすら陳弁に努めているのは、性善坊であるらしい。
しかし、戸口に騒めいている四、五人の荒法師たちは、頑然と肩をいからせて、