轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
「――こう書き出してあって、総じて、選択集には、十六の過ちがあるといっている。――第一は、菩提心をもって往生極楽の行としないこと。第二は、弥陀の本願の中に菩提心なしということ。第三は、菩提心をもって小利とするの過ち――第四は、菩提心は念仏を抑えるという過ち――等、等、等」
「むずかしいな」
「どっちがほんとだか、読んでいても、実は、吾々には分らなくなる」
「いったい、菩提心というのはなんだろう」
「明慧は、こう説いている――
菩提心トハ何ゾ。
曰ク、向上ノ心即チ是ナリ。菩提、訳シテ覚トイウ。仏果一切ノ智々ナリ。コノ智々ノ上ニ起ス衆生ノ希望心ニテアルナリ。コノ故ニ、仏道ヲ修メ、往生ヲ願ウモノ、如何ゾコノ心ナクシテ可ナランヤ」
「――なるほど、そう聞くと、人間が安心を得たいために、仏教に耳を傾ける発心のはじめは、やはり菩提心が先だろうな」
「けれど、吾々の教えをうけている法然上人の仰せには、菩提心も仏果の助けにはなるが、頼みにはならぬと仰っしゃるのだ。ただ念仏こそ、真の安心へ導くものだと常々仰っしゃっている」
六
明慧上人の駁論を読んだ者は、また必ず、もういちど法然上人の選択集を読んで、両方の教理を比較してみた。