轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
「朝日新聞」1940(昭和15)年1月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 306,118 字 · 613 页
石浜宿の住民が、隅田川で漁ったという鮮魚を小舟で献上に来た。それから少し後、附近の神社の神官や土民の長が、連れ立って、拝礼を遂げて帰ってゆく。
陽はいよいよ高くなる。
「聞いたか」
駒寄場の辺りで四、五人の兵が大声ではなしている。
「けさの早打ちによれば、この月の九日に、帯刀先生義賢様のご次男、木曾義仲どのにも、旗挙げして、等しく、以仁王の令旨をかざし、山道の地方から、都へ都へと、所の平家を打破って、攻め上っておるということだぞ」
「ほ! それは初耳だ。――だが、こちらにも吉報がある」
「何か」
「伊豆では、平家方に立って、三浦殿を悩ました秩父の畠山重忠が、一族の衆、数人を使いとして、何やら殿の御前で諜し合せして帰った。――お味方に参会せんとの前触れとおれは見たが」
「武田太郎信義どの以下、甲斐の源氏も、どこかで合流するという。江戸、河越も、きょう明日には向背を決めてくるだろう」
兵のうわさは、単にうわさだけのものとも見えない。その半日の間だけでも、三十人四十人と一隊になって、舟で海口から溯って来る者や、騎馬徒士立ちで、対岸から川を越えて参加し、或いは、随身を願い出る者が、やや大袈裟にいえば、ひきもきらない有様であった。