轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
「あ……殿も、上人もこれに」急に、はばかって、大地へひざまずいてしまった。
国時は、ずかずかとそこへ来て、
「なんじゃ、何事が起ったのか」
「は……」口籠って――
「お奉行までご相談に参りましたので、殿のお耳を煩わすほどの儀ではございませぬ」と、恐縮する。
「何か、大工どもの、賃銀のもめごとでもあるのか」
「さようなことではございませぬ」
権之助が側から、
「大膳どの、殿のお耳へ入ってしまったこと、お隠し申しては、かえってよろしゅうない、なんなりと、申し上げられい」
「……実は、これへ連れて参った屋根葺の職人」
「オオ、怪我をしているな」
「鋭い鑿で、片腕を傷つけられ、それを交わそうとして、只今、あれなる足場から転び落ちたのでございます」
「職人どもの喧嘩か」
「は……」
「下手人は何者じゃ。……不埒な、下手人は誰だ」と国時は激怒していった。
四
大工棟梁の広瀬大膳は、自分の不取締りを恥じ入るように、平伏して、
「されば――この屋根葺は、至って、おとなしい人間でござりますが、なにか、仕事の上で、ちょっと口返しをしたというのが、相手の癇にさわったらしく、いきなり乱暴をしかけられ、足場から傷を負って落ちたものにござります」