轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
八
「この野郎」刎ね返そうとすると、七郎は、さらに力をこめて、朱王房の喉を締めつけた。うウむ……と大きな呻きを一つあげて、朱王房は、悶絶してしまった。
八
ぐったりと四肢を伸ばしている朱王房の姿をながめて、孤雲は、落涙しながら、
「若様、おゆるし下さい。あなたを、範宴御房にも劣らぬ立派な者にしたいばかりに、かような、手荒な真似もするのですから」取り縋って、詫びていたが、気づいて、
「そうだ人が来ては」と、にわかに鋭くなって、四辺を見まわした。
幸に、性善坊の落して行った笠がある、それを、朱王房の頭にかぶせて、背に負おうとすると、朱王房は、うーむ、と呻いて、呼吸をふきかえした。
だがもう暴れ狂う気力はなかった。永い土牢生活のつかれも一度に出たのであろう、孤雲の肩にすがったまま、ぐったり首を寝せていた。
孤雲は、谷間に下り、水にそって、比叡の山から里へと、いっさんに逃げて行った。
*
東塔の無動寺には、近ごろ、稚い住持が来て、日ごとに勤行の場へ見えるようになった。いうまでもなく範宴である。
境内の一乗院が、彼のいる室と定められた。そこで、彼は、四教義の研究に指をそめた。