轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
二
学問を受けた。
「お体を、おこわしにならないように――」と性善坊は、日夜の彼の精進に、口ぐせのようにいっていたが、それは杞憂にすぎなかった。
やがて範宴の体質がそんなことでこわれるような脆弱なものでないことがわかると、
「まったく、異常なお方だ」と心から頭が下がってきて、もう、そんな通常人にいうようないたわりはいえなくなってきたのであった。そして、同じ侍いて仕えているにしても、九年前と今日とは、まったく違った畏敬の心をもって、
(師の御房)と呼び、そして範宴から垂示を受ける一弟子となりきっていた。
二
七月の末だった。かねてから、範宴の宿望であった大和の法隆寺へ遊学する願いが、中堂の総務所に聴き届けられて、彼は、この初秋を、旅に出た。
「何年ぶりのご下山でございましょう……」と性善坊は、無論、供に従いていた。そして、下山するごとに変っている世間を見ることが、やはり、軽い楽しみであるらしかった。
それでも、性善坊の方は、麓や町へ使いに下りることが、年に幾度かあったが、範宴は、ほとんどそれがなかった。
「すべてが、一昔前になったな」京都の町へ入ると、範宴は、眼に見るものすべてに、推移を感じた。