轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
十二
青蓮院の僧正の姪にあたる姫の危難を、僧正のお弟子にあたる師の房が救うということは、そもそも、どうしてもただの偶然ではない。仏縁の他のものではない。ありがたい大慈の奉行に勤めさせていただいたものであると、二人は、涙をながさないばかりによろこび合った。
十二
月輪の里まで送って行くつもりであったが、姫を乗せた牛車が四、五町行くと、彼方から一団の焔と人影とが駈けてくるのと出会った。
人々は、手に手に松明をかざしていた。また、太刀だの、長柄だの、弓だのを携えていた。そして此方の牛車を見かけると、
「怪しげな法師、通すな」と取り囲んで騒めいた。性善坊は、疾く察して、
「もしや、おのおのは、月輪殿のお召使ではありませぬか」
「さればじゃが……そういうところを見ると、おぬし達は、姫ぎみの身について、なにか存じているところがあるに相違あるまい。姫は、どうしたか、存じ寄りもあらば教えてくだされい」
「その玉日様ならば、これからお館へお送りしようと考えてこれまで参ったところです。おつつがなく、牛車のうちにおいで遊ばされる」嘘かと疑っているらしく、初めは、そういう性善坊の面を睨みつけていたが、やがて、前後の事情をつぶさに訊かされたうえ、姫のために車を与えて、車の側に歩行しているのは聖光院門跡の範宴であるときかされて、月輪家の人々は、