轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页

青空文庫

二

二

「建議」と、大講堂の縁に立った法師は、こうすばらしい豪壮をこめて呶鳴った。

開会の宣言である。

大衆は、石のようにうずくまったまま、人間の河原を作っていた。

「まず――吾々の第一の目的は貫徹した。座主の交迭は行われた」壇上の法師は、拳をふり上げて熱弁をふるう。

「心に邪教念仏を信じ、肉親に、多くの念仏帰依者を持ち、そして、自分はこの叡山の首座にあって、天台の法燈に、欺瞞の襟をかさねていた慈円僧正は、われわれの輿論に追われていたたまれず、尾を巻いて山を逃げ降りた。――次にわれらの座主として真性僧正を迎えたことを、まずここに祝そう」その語句がきれると、大衆は、海嘯が応えるように、おうっといった。

「だが」と、熱弁の法師は一息こめ、

「――それだけが、先ごろから幾度かひらいたこの山門の僉議の目的ではない。吾々の目ざすものは、吉水の禅房にある、あの邪教の徒を一掃しなければやむものではない」大衆のうちから、

「もっとも、もっとも」無数の声が飛ぶ。

「ふた股者の座主を追っても、吉水の禅門が、相変らず、他宗を誹り、流行り病の念仏をふり撒いて、社会を害することは、すこしも変りがあるまい。