轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
「おお、こやつは、元叡山におって、今では吉水の門下で実性とか呼ばれている売僧じゃ」
「さては、法然にいいふくめられわれらの動静を間諜しにうせたな」
「いうまでもない、隠密じゃ」
「どうしてくれよう」
「懲らしめのため、ぶち殺せ」この殺気の中で見つかったのであるから堪ろうはずはない。実性は、悲鳴をあげて、逃げかけたが、無数の杖の下に乱打されて、そこへ仆れてしまった。
手を取り足を取り、彼のからだは山門の外へ担ぎ出された。
首を刎ねて、その首を麓に晒してやろうとする者もあったが、それではかえって、見せしめにも懲らしめにもならない、よろしく耳を削いで追い返すがよいと多くがいう。大衆はすぐ、実性の両耳を、鋭利な刃物で切り取って笑った。そのうえ、
「それ、好きな念仏でも吠ざけ」と、杖や足蹴に弄んで、彼のからだを血泥にまろばせて抛り出した。
沙門の妻
一
やかな五つ衣にくるまれて、前の関白家の深窓に育った新妻も、女の覚悟というものか、嫁いでから後は、いつか草ぶかい岡崎の草庵にも住み馴れていた。
「もうお帰りのころであろうに」玉日は、黄昏れになると、草庵の廂から夕雲をながめて、旅にある良人の上へ、うっとりと心を走せた。