轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
七
「知っておる」
「なに」と、その傍若無人ぶりにあきれて――
「知っていながら、しかも御所の御門の前を、今なんと吠ざいて歩いたか」
「――南無阿弥陀仏! と」
「あっ、またいったな」
「オオ、南無阿弥陀仏」
「う、うぬ、怖れ気もなく、お上に対して、反抗を示しおるな。――名を申せっ、何者だ」
「念仏を唱えずには一日も生きておられぬ者だ!」
「よしっ、後悔するなっ」さらにまた、その間に、奉行小屋から加勢の人数も加わってきた。今までの物いいぶりから見て、尋常な法師でないと見たからである。
案のじょう、法師は、死にもの狂いになって抵抗した。――剣、喚き、地ひびき。――そこはたちまち修羅を現出して、一人を縛るために大勢の死傷を出した。
だが、鬼神のように暴れた法師も、ついに、力がつきて、折り重なる武者の下に十文字にくくり上げられた。よほど忌々しかったのである。判官の部下たちは、土足をあげて法師の体を鞠のように蹴った。
「畜生――」
そう罵りながら、縄尻を引っ張って、ずるずると評定所の門のうちへ引っ張りこんだ。法師は決して悲鳴をあげなかった、そんなにされても、時折、慨然と元気な声を張って、為政者の処置を罵り、そして手先になっている侍たちを、嘲殺するように笑ったりした。