轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页

青空文庫

二

「吉光様へといって、ただいま、かような文を投げ入れて参った者がございますので――」と、箭四郎は、雨によごれた一通の書状を、彼女の前へさし出した。

二

「はての?」彼女は首をかしげた。

名も告げずに、投げこんで行った文とは、一体誰からよこしたものであろう。さし当たって、思いあたる人も泛かばないように、封を解いた。

燭を寄せて、読みかえしていたが、やがて、吉光の前は、ほっと嘆息をもらして、つぶやいた。

「まあ、とうとう、鞍馬を下山てしまわれたか。――あの稚子ばかりは父御の末路を踏ましとうないと祈っていたが」範綱は、さしのぞいて、

「誰からじゃ?」と、たずねた。

「めずらしくも、鞍馬の遮那王から――」

「なんというて?」

「どうして、あれほどきびしい平家の付人の眼を晦ましたか、関東へ逃れて、身を潜め、今では、奥州の藤原秀衡の懸人になっているとやら……」

「では、噂は嘘ではなかったとみえる。ひところ、鞍馬の遮那王が逃げたと、やかましい沙汰であったが」

「よもやと疑っていましたが……これを見れば、元服して、名も源九郎義経と改めたと書いてありまする」

「血はあらそえぬもの」

「野心のある豪族に、利用されるのでございましょう。